EXHIBITION

店舗横の展示スペースにて、月替わりで様々な
アーティストの作品をご紹介しています。
ぜひ、お立ち寄りください

山本容子展
「プラテーロとわたし」を中心に

2020.11.03 -

毎年この時期に絵画堂にて山本容子展を開催しておりますが、今年は昨年刊行となった「プラテーロとわたし」の詩画集より、山本氏本人が厳選した作品を中心に、他にも多数展示しております。

ノーベル文学賞を受賞したスペインの詩人、フアン・ラモン・ヒメネス(1881-1958)によって書かれた散文詩集「プラテーロとわたし」。メゾソプラノ歌手であり、山本容子氏の親しい友人でもある波多野睦美氏による日本語訳と、山本容子氏の銅版画28作品によって新しい世界観の「プラテーロとわたし」が生み出されました。この28作品の中から、ヒメネスに愛された、柔らかく優しげなロバのプラテーロが描かれた作品をご紹介いたします。

また同時に、読売新聞夕刊の「たしなみ」の挿画として描かれた版画の中から、今の時期にあった色鮮やかな作品をセレクトしました。その他にもシェイクスピアシリーズやホームシリーズなどから厳選された、遊び心のある美しい作品群を展示しております。ぜひお気軽にお立ち寄りください。

作家プロフィール

銅版画家。1952年埼玉県生まれ、大阪育ち。京都市立芸術大学西洋画専攻科修了。

1978年日本現代版画大賞展西武賞、1980年京都市芸術新人賞、1983年韓国国際版画ビエンナーレ優秀賞、1992年『Lの贈り物』(集英社)で講談社出版文化賞ブックデザイン賞、2007年京都府文化賞功労賞、2011年京都美術文化賞受賞、2013年平成25年度京都市文化功労者。

都会的で軽快洒脱な色彩で、独自の銅版画の世界を確立。絵画に音楽や詩を融合させるジャンルを超えたコラボレーションを展開。数多くの書籍の装幀、挿画をてがける。「山本容子の美術遊園地」展は全国10カ所の美術館を巡回。2007年に鉄道博物館のステンドグラス、2008年に東京メトロ副都心線の「新宿三丁目」駅のステンドグラスとモザイク壁画を制作。2009年『山本容子の姫君たちhimegimi@heian』(講談社)に収録された掛け軸全24点と小版画全5点で構成された個展が、イタリアのボローニャのギャラリーAgenzia04で開催。2009年から2010年に「不思議の国の少女たち-山本容子のワンダーランド」展が、ふくやま美術館と埼玉県立近代美術館で開催され話題を呼んだ。
2005年から現在にいたるまで、新たなライフワークのひとつとして“ホスピタル・アート”に取りくんでいる。絵の持つ癒しの力で患者をはじめ、医師や看護師たちが心穏やかに過ごせるよう、医療現場で壁画制作の創作にも活動の場を広げている。

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