EXHIBITION

店舗横の展示スペースにて、月替わりで様々な
アーティストの作品をご紹介しています。
ぜひ、お立ち寄りください

山本容子 展 -花のレクイエム-

2025.12.01(月)-12.25(木)

画業50周年を迎える本年は、作家・辻邦夫氏の生誕100周年にもあたる節目の年です。これを記念し、1996年刊行の『花のレクイエム』に収められた挿絵作品、そして2026年カレンダーに掲載予定の〈アーティスト図鑑〉シリーズを中心に、山本氏自身が厳選した作品をご紹介いたします。

『花のレクイエム』の挿絵は、辻氏の文章をあえて事前に読まず、山本氏が独立した版画作品として制作したものです。94年から95年にかけて、辻氏の物語に思いを馳せながら生み出された幻想的な版画世界は、花々を軸に紡がれた小さな物語と深く共鳴し、一冊の美しい本として結実しました。その詩情豊かな世界をどうぞご堪能ください。

また〈アーティスト図鑑〉シリーズは、山本氏が敬愛するクリエイターたちを描いたポートレート作品で、カレンダーにはそれぞれに寄せた短いエッセイも添えられています。作品にまつわる思い、制作の背景など、普段は窺い知ることのできない山本氏の内面にふれる貴重な内容となっています。

特別な節目の年にふさわしい、珠玉の作品群をどうぞご高覧ください。

 

銅版画家。1952年埼玉県生まれ、大阪育ち。京都市立芸術大学西洋画専攻科修了。文学や哲学、美術などの深い造詣に基づくストーリー性のあるモチーフや、卓越した構成力、都会的で軽快洒脱な色使いなど魅力の詰まった独自の銅版画世界を確立し、第一線で活躍を続けてきた。国内外で毎年数多くの個展を開催すると同時に、絵画に音楽や詩を融合させるジャンルを超えたコラボレーションを展開、また数多くの書籍の装幀,挿画をてがけてきた。2011年京都美術文化賞、2013年京都市文化功労者表彰をはじめ、多数の賞を受賞している。また、2005年から現在にいたるまで、新たなライフワークのひとつとして“ホスピタル・アート”に取り組んでいる。絵の持つ癒しの力で患者をはじめ、医師や看護師たちが心穏やかに過ごせるよう、医療現場で壁画制作の創作にも取り組み、活動の場を広げている。

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